オーストラリアにいるとよく耳にする言葉の一つ「Chuck」
この意味、知っていますか?オーストラリアならでは!のこの言葉。慣れてしまったら、すべて「Chuck」で済ませちゃう?
そして後半では、オーストラリア英語の特徴をつぶやきます!
今日はそんなオージー英語のお話です。
オージーの「CHUCK」の意味と使い方
ローカルの人と話していると、若い人が「chuck」とよく使っているのを聞きます。
基本的な意味:「投げる」「放り投げる」「置く」「入れる」「渡す」
例えば・・・
・“Can you chuck me the remote?” (リモコンを渡してくれる?)
・“I’ll chuck it in the bin.” (それをゴミ箱に捨てるよ。)
・Chuck it in the fridge.” (それを冷蔵庫に入れて)
動作的に「〇〇をどこかに動かす」という意味の、とてもカジュアルな使い方です。
そして、若い人がよく使う言葉でもある印象です。
そのため、「捨てる」だけでなくて「何かを置く」というニュアンスがあるのですが、
丁寧にを置くよりも「投げるようにポイッと置く」ような感じです。
“CHUCK”の他の国での使われ方
「chuck」という言葉はオーストラリアだけでなく、他の英語圏の国々でも使われています。
「chuck」という言葉は、どの国でも「投げる」「捨てる」などの基本的な意味がありますが、スラングや方言としてそれぞれ異なるニュアンスを持っています
ですが、その意味や使い方には少し違いがあります。
特にオーストラリアではフレンドリーでカジュアルな印象を与える言葉ですが、アメリカでは時に粗雑なニュアンスを持つ場合もあります。
イギリス英語
・一般的な意味:「放り投げる」や「捨てる」
例: “Just chuck it over here.”(それをこっちに投げて)
“Chuck it in the bin.”(それをゴミ箱に捨てて)
・恋人を表す(北イングランドの方言):親しい人、特に恋人を指す場合がある
例: “Alright, chuck?”(元気かい、愛しい人?)
アメリカ英語
・「放り投げる」:オーストラリアやイギリス同様、何かを軽く投げる意味。
例: “Can you chuck me the ball?”(ボールをこっちに投げてくれない?)
「解雇する」「捨てる」:特定の状況で「chuck someone out」というフレーズが使われ、誰かを追い出す、解雇するという意味。
例: “They chucked him out of the bar.”(彼はバーから追い出された)
「嘔吐する」:スラングとして「chuck up」とつかわれる
例: “I feel like I’m gonna chuck up.”(吐きそうだよ)
ニュージーランド英語
オーストラリアに近い使い方:ニュージーランドでも「何かを投げる」「置く」「捨てる」などの意味。
例: “Chuck it in the car.”(それを車に置いて)
その他の用法(共通スラングとして)
「chuck out」:何かを取り除いたり、誰かを追い出すこと。
例: “The teacher chucked us out of the classroom.”(先生が私たちを教室から追い出した)
「chuck in」:参加する、提供する、または寄付するという意味。
例: “I’ll chuck in a few dollars for the gift.”(プレゼントのために数ドル出すよ)
【独特!】オーストラリア英語の特徴
Chuckの意味を見たところで、オーストラリア英語の特徴をサッとおさらいしてみます。
オーストラリア英語(Australian English)は、イギリス英語(British English)をベースに発展した英語。
独特な発音、語彙、言い回しでオーストラリア独自の発展遂げたユニークな言語が特徴的です。
特に、フレンドリーな表現やスラング、リラックスしたイントネーションが特徴であり、これがオーストラリアの文化やライフスタイルを反映しています。
発音の特徴
・短縮された音
オーストラリア英語は言葉を短縮して話す傾向があります
例)「Australia」を「Straya」
・母音の変化
母音が特有の音で発音されます
例)「day(デイ)」→「dye(ダイ)」
「mate(メイト)」→「mait(マイト)」
・語末の「r」が弱い
イギリス英語に近い特徴で語末の「r」がほとんど発音されません
例)「car」や「water」
・上昇調イントネーション(High Rising Terminal, HRT)
文末が疑問文のように語尾が上がる傾向があります。
例) “It’s a nice day today?”(普通の文でも疑問のように聞こえる)
語彙の特徴
独自のスラングが豊富なのが特徴。
オーストラリア英語はスラングの宝庫です。日常会話では特に以下のスラングがよく使われます。
arvo(afternoon: 午後)
barbie(barbecue: バーベキュー)
servo(service station: ガソリンスタンド)
thongs(flip-flops: ビーチサンダル)
bottle-o(bottle shop: 酒屋)
動詞のカジュアルな使い方
・Throwのようにカジュアルな動詞が頻繁に使われる
「投げる」「提供する」「簡単に何かをする」
throuwはchuckのように、物理的に投げるだけでなく、何かを軽く提供する意味でも使われます。
例文)
“Throw me a pen, will ya?”(ペンを投げてくれる?)
“I’ll throw a steak on the barbie.”(バーベキューでステーキを焼くよ)。
・愛称を短縮する
名前や単語を短くして親しみやすさを表現します。
例文)
Brisbane → Brissy
Football → Footy
McDonald’s → Macca’s
文法の特徴
・カジュアルな言い回し
オーストラリア英語では、形式ばらないフレンドリーな言い回しが一般的です。
例) “How’re ya going?”(調子どう?)
・「yeah nah」や「nah yeah」
文脈で意味が変わるため、ユーモラスな使い方としても知られています。
“Yeah nah” → 「いや、違うね」の意味。
“Nah yeah” → 「うん、その通り」という意味。
他の英語との違い
・スペル:オーストラリア英語はイギリス英語に準じたスペルを使います。
例)
colour(米: color)
favourite(米: favorite)
organise(米: organize)
・発音の違い
アメリカ英語よりもイギリス英語に近い発音ですが、母音やイントネーションで独自のニュアンスがあります。
・独自の文化的影響とアボリジニ言語の影響
オーストラリア固有の地名や動植物の名前は、アボリジニ言語由来のものが多いです。
例) kangaroo(カンガルー)、koala(コアラ)、billabong(小さな湖)
・アウトドア文化や自然との関わり
アウトドア文化が深く根付いており、それが言葉にも影響を与えています。
例)「barbie(バーベキュー)」や「esky(クーラーボックス)」といった単語が日常的に使われます。
・会話での特徴
オーストラリア英語の話し方は、非常にフレンドリーでリラックスした印象を与えます。また、親しみを込めたニックネーム文化もあり、友人や知人をニックネームで呼ぶことが多いです。
例)David → Davo, John → Johno
“How much wood would a woodchuck chuck if a woodchuck could chuck wood?” は?
せっかくchuckを取り上げたので、よく聞くこの英語の有名な早口言葉(tongue twister)も一緒に見ていきましょう。
“How much wood would a woodchuck chuck if a woodchuck could chuck wood?”
意味は「もしウッドチャック(マーモットの一種)が木を投げることができるなら、どれだけの木を投げるだろうか?」という意味。
このフレーズは純粋に音のリズムや繰り返しを楽しむために作られたもので、深い意味はありません。
「woodchuck」は実際には北アメリカに生息する動物。日本語では「ウッドチャック」または「アメリカヤマネ」と呼ばれます。
このフレーズは実際には「答えがない質問」としてジョーク的に使われます。例えば、「木を投げることができないウッドチャックに、どれだけ投げられるかなんて考える意味がない」という笑いの要素を含んでいます。
耳をすませばあっちこっちで使われていることに気づきます!一緒に使ってみましょう!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!