以前の記事で、わたしがSHEIN(読み方:シーイン)を買ってみた!お話を取り上げました。
あれから数年。
わたしはいろんな話を聞いて見て、もうSHEINでは買い物をしないと決めました。
今日はそんなひとりごと。
こんなことが背景にあるんだなぁーって思って読んでいただけたら嬉しいです。
この記事を書いたのは、「買わないで欲しい」と言いたいわけではありません。
なんでここまで安くできるのか、その裏にはいろんなことがあるということを知って欲しい、そんな思いから書きました。
「なんで4ドルほどで洋服が売れる?」「安全性は大丈夫?」「安くできる裏側になにがあるの?」
この商品の裏には、どんな人たちが関わっているか、どんなことが隠されているのか。
これを知って欲しかったから書きました。
それを考えることで、1人1人いろんな判断ができると思います。
そもそもSHEINとは

中国発のファストファッションブランドで、世界中で展開している企業です。
特に、低価格でトレンドのファッションを提供することで人気を集めています。
特徴としては、実店舗をほぼ持たないオンライン特化型ビジネス。
以前パースにもポップアップストアがShowgroundに来ましたが、長い行列になっていたのを覚えています。

オンライン展開をしていることで、全世界で販売することができます。こちらオーストラリアだけでなく、ヨーロッパからもちろん日本まで人気が急上昇していますね。
また、コストを抑えた豊富な品揃えも人気。
洋服からバッグ、靴、ホームグッズなど幅広いアイテムを展開しています。

さらには、少量生産→売れ行きが良い商品を追加生産という流れがとにかく早い!
ウルトラ・ファストファッションと言われているほど。AIを効率よく活動することでトレンドを分析し、商品化までの期間を縮めているのが大きな特徴です。
SHEINの言われている問題点
長時間労働・過酷な労働条件
2022年、イギリスのChannel 4がSHEINの中国工場を調査したドキュメンタリー番組『Untold: Inside the Shein Machine』を放送。
その番組によると、一部の工場では労働者が1日18時間労働を強いられ、月に1~2日しか休めないという報道がありました。週75時間労働をしている人も中にはいて、これは中国の労働法に反しています。
一部の労働者は、基本給がなく、1着の服を作るごとに報酬が支払われる「出来高制」のため、低賃金で働かざるを得ないとのこと。
本当か嘘かわかりませんが、実際にSHEINの洋服の洗濯タグには「NEED YOUR HELP」などと書いてあるもののあったり(これはfakeかもしれませんが・・・)
SHEIN側もこの報道を受けて、「労働時間、賃金、安全衛生の基準を設け、違反するサプライヤーとは契約しない」と発表。しかし不透明な部分が多く、実際にどのくらい改善されているかはわかっていないのが現状です。
大量生産→大量消費
SHEINのビジネスモデルはAIを効率的に活用して、何が消費者に人気で何が売れやすいかを計算して生産されています。
それによって売れ残り在庫が過剰になるリスクがとても少なく抑えられているといいます。
SHEINの在庫回転率は40日だと言われていますが、これは1ヶ月で在庫の内容がコロコロ変わるということを意味しています。
これによって、SHEINは大量の在庫を抱える必要がなく効率的に販売することができるので、衣料品だけでも30〜40%の商品原価が節約できていると言われています。(参照:下記動画)
これらの理由から安く販売が実現できている!ということになりますが、これが環境問題の改善につながるか、と言ったらそうでもないようです。
消費者は
「安いからたくさん買う→その分早く処分する」可能性があるため、
全体的な廃棄物量の減少にはつながらない、と述べている評論家もいます。
確かに「まぁ安いからね」と言って捨ててしまうのは簡単、そして「壊れたらまた買えばいいか」と考える人が多くなるのもなんとなく理解できます。
最近はOP SHOPに行っても、SHEINの洋服を目にする回数が増えたようにも思います。
SHEINにとっては儲けになるからいいかもしれませんが、長期的に見るとゴミも増えると考えるとあんまりポジティブには映りません。
個人的な経験上、以前に買ったSHEINは数年着回している洋服ももちろんあります。しかしクオリティがひどいものが多く、中には数回来てもうテロテロになってしまったものもありました。
アーティストからのデザイン盗用
多くの独立系デザイナーや小規模ブランドが、「自分たちのデザインがSHEINに盗用された」と主張しています。
特に小規模ブランドの商品が盗まれるケースが多々あったようです。
SHEIN側はいくつかの訴訟の事例を経て、「著作権侵害の申し立てがあった場合、商品を削除する」「デザイン盗用を認めない」と公式に声明を発表しました。
また、AIでのデザインチェックが不十分だったことから、新しいデザイナープログラムを立ち上げたことで問題を対応しています。
このような背景がありますが、「じゃあ法的に訴えられるまで放置しておくんかい!」と思ってしまったのはわたしだけじゃないはず。
意図的に盗作しているかどうかは別として、結果的にアルゴリズムによってデザインをコピーしてしまったかもしれないから、もし盗まれたら教えてねというSHIEN。
ここまでくるとなかなか信じられない。
これはSHEINではありませんが、わたしが大好きなYoutuber、Mia MaplesがTemuから画像を盗まれた動画がこちら。
これを見てから、SHEINだけでなくTemuも信用がなくなりました。
わたしはTemuは利用したことがありませんが、個人情報のデータの過剰収集などが問題になっていることもあり、後にも先にも利用しようとは思いません。
わたしがSHEINをやめた理由
倫理的問題
先に述べたように、「長時間労働」「デザインの盗作や情報の不透明性」などの理由から、SHEINから買うことをやめました。
問題が明るみになっている企業からものを買うことは、その企業と問題に(最終的に)加担していることにつながるとわたしは考えます。
一人の購入決断が大きな力になるとは思っていません。
でも、世の中には自分と同じように思っている人が少なからずいるはず。「買わないこと」で企業に反対することが、何百人と集まればいずれかは大きな力になると思います。
この企業がやっていることはサステナブル(持続的)だとは考えません。個人としてその考えを示すために、わたしはSHEINを購入するのをやめました。
正直ファストファッションが流行ってきた以前から指摘されていることではありますが、SHEINだけでなく業界としてH&MやZARAなどとともに議論されています。
低価格で、流行りのもの、気軽に買えることが、とても魅力的に買えることも事実です。
買うのも捨てるのも簡単。
でも買ったものには自分の責任が伴うと、わたしは考えます。
だから買ったものは最後まで使いたいし、もし洋服が合わなくなった、使い古したという場合にはリサイクルに出したり、お掃除に使ったりしています。
そして、もちろんおしゃれも楽しみたい!新しい洋服もほしい!
だからそんなときにはOP SHOPで洋服を買うのもアリだと思います。もちろんこのようなファストファッションのものをOP SHOPでもよく見かけるし、わたしも購入したことがあります。
「Pre-Loved」のものがリサイクルして自分の元に回ってくるのは、新しいものを買うよりも心に残る何かがあります。
そういういろんな面も含めて、おしゃれを楽しみたいと思っています。
プラスチックがとにかく多い

以前にオーダーした時にも触れましたが、とにかくプラスチックが多い!
1つ1つがプラスチックの袋に入っています。特にアクセサリーなどは小さいパッケージの中にさらにパッケージが入ったりしていて・・・なんかもう笑っちゃいました。
世界が進む方向と逆行しているなぁ、と思うSHEIN。
こんなにプラスチックは必要ですか?
なんのために必要ですか?!
安全性・疑問点
問題が世の中に明るみになっても不透明な解答を貫いているSHEIN。
SHEINという企業への信用を失いました。
テクノロジーがこれだけ進歩している今。
Temuの一件もあり、今は明るみになっていないかもしれないけれど何かがあるかもしれないと考えると、安全性も信用できません。
今の世の中、情報がとても高く売れる世界。
私たちの情報がこれだけ喉から手が出るほど欲しいものになっているのは事実です。
何が自分を守れるのか、それは自分だけだと考えます。
「なんでここまで安くできるのか」「なんでこんなに大量のものを作り出すことができるのか」
これが、労働基準に違反していたり、通常使わない素材を使っていたり(この辺も不透明ですよね。危険性に繋がる可能性も)、見えないところで色々しているから安くできるわけで。
こういう疑問を持つことが大切だとわたしは考えます。
SHEINだけではなく、食べ物にも言えること。
「なんで甘いのにSugar freeにできるの?」こういう小さい疑問を持つことが大切です。
今回はわたしが思っていることをぶつけてきました。
利用したことがあるからこそ思う、SHEINへの疑問。
今日はこんな独りごとでした。最後まで読んでいただきありがとうございました!