【放置してたスーパーアニュエーションが閉じてしまった!】ATOにお金を預けられてしまった体験記

オーストラリア/パース
オーストラリア/パースビザ・タックス・スーパー

私がオーストラリアに来て一番初めに直面した壁、スーパーアニュエーション
ATOに電話したり、めっちゃ調べたりしてなんとか思いのよらないように解決したんですが…。

 

今回は、
「何年か前にオーストラリアに来てスーパーアニュエーションのアカウントを削除せずに一時帰国したけど、また戻ってきた!」

そんな私のような人へ、私が直面した経験をシェアします。
(ちょっと長いよ)

そもそもスーパーアニュエーションとはなんなのか?

 

オーストラリアの年金なようなものをスーパーアニュエーションといい、オーストラリアで仕事をする際は必須となってきます。

オーストラリアでは基本的には給料が振り込まれる際に、雇用主からスーパーのお金が一緒に振り込まれるという仕組みになっています。

そして、生涯にわたって積み立てていくという日本とはちょっと違った年金のシステムです。

 

初めてアカウントを作る場合は仕事をするときに雇用主に頼んで開いてもらったり、雇用主から指定されたスーパーの会社を開くのが普通で、それを次の就職先でも使えるようになります。

何が起こったのか?ちょっとややこしい実体験

まずは何が起こったのかざっくり解説

私はワーホリ時代、雇用主にアカウントを開いてもらって微量ながら積み立てたお金がありました。
ワーホリビザが切れ、日本に帰国するときはオーストラリアにまた帰ってきたいなー!という期待と希望がありました。

そのため、アカウントはそのままにして帰国している約2年間ほったらかし

 

日本にいる際に維持費などで多少引かれたものの、残っていたお金がまだあった状態で2年後オーストラリアに再入国。

 

そうこうしている間。

知らない間に規定が代わり、持っていたスーパーアニュエーションのアカウントが閉じてしまい、残ったお金がATOに預けられてしまった、と言うのがざっくりした流れ。

 

少しややこしく、なかなか前例も無さそうだったのでATOに電話をしたり、いろいろ調べてやっと解決に至ったのが、再入国して2年後という

・・・今回の一件で、英語力が少し伸びた気がしました(気がするだけ!笑

【時系列でふりかえる】ワーホリ時代

一番初めの仕事で働き始めたときは在豪して2ヶ月目。

スーパーアニュエーションなど聞いたこともなく、仕組みもわからないまま、雇用主に言われるがまま開いてもらいました。

 

なかには規則を守らない企業もあります。私のような渡豪して日も浅い人には、「どうせわからないだろう」と、スーパーの存在を明らかにしないままそのまま働かせるケースもあります。スーパーアニュエーションは雇用主が払わなければいけないので、そりゃあ悪を働かせる企業も出て来るでしょう。

 

しかしこれは、雇用主の義務なので守らなければだめです。

 

幸い、この雇用主はオージー企業だったので、安心して信頼することができました。
そしてビザが切れるまで、同じアカウントを使い働いていました。

 

【時系列でふりかえる】日本滞在時代

日本にいた時はほとんど何もせず、たまに来るメールをチェックし、ほぼ放置。

維持費などで引かれたものの、微妙に残っていたお金がありました。

 

またオーストラリアに戻る際には「同じアカウントを使って仕事をしよう!」と思っていたので、安心してそのまま過ごしていました。
再入国するときには、アカウントを放置してすでに2年間くらい経っている状態でした。

 

【時系列でふりかえる】帰国後2年後のオーストラリア再入国時

再入国したのが2019年上半期

生活も徐々に落ち着いてきたところ、新しい職場が見つかりました。特に何も疑いもなく、アカウントを雇用主に伝えて普通に仕事をしていました。

 

オーストラリアの会計年度は6月末で締められます。日本は3月末なので少し違いますね。
そして、確定申告ができるのが7月〜10月末となります。

 

私はてっきり雇用主からスーパーアニュエーションが納められていると思っていたのですが。

雇用主の手違いで、納められるはずのものが納められてなかったことが発覚

運も悪くこの会計年度前に、私はスーパーにお金を入れていなかったことになります。
(ここでうまいこと収められていれば一件落着だったのですが・・・運が悪かった・・・)

 

そしてちょうどこの時期に、ATO(国税局のようなもの)の規定が変わり、
私もその対象になってしまいました。

 

2019年から、長期間アカウントの動きがなく入っているお金が少ない人は、ATOからアカウントを削除されてしまうというものです。

Inactive low-balance super accounts
Super funds are required to transfer the balance of inactive low-balance accounts to us and, where possible, we'll proactively consolidate these into active sup...

 

このアカウントをATOは Inactive low-balance super accountsと呼んでいます。事前に該当するとわかっている場合は申告をすることができます。

 

対象になる人については、governmentのサイトにはこのように書いてあります。

Generally, a super account is an inactive low-balance account if the following criteria are met:

  • no amount has been received by your fund for crediting to that account for your benefit within the last 16 months
  • the account balance is less than $6,000
  • you have not met a prescribed condition of release
  • the account is not a defined benefit account
  • there is no insurance on the account
  • the account is not held in a self-managed super fund (SMSF) or small Australian Prudential Regulation Authority (APRA) fund.

 

なので16ヶ月以上動きがない場合や6000ドル以下の場合は対象のようです。
そのほか例外もあるようなので、もし当てはまりそうな人は、HPをみてみることをお勧めします。
(2021年現在のものなので変わっている可能性があります。心当たりがある方は、必ずATOのサイトで自分で調べてみてください。)

 

さて、私もその対象の一人で、気がついた時はすでに時遅し。
スーパーアニュエーションの会社からお手紙が届き、もうすぐでアカウントが閉じてしまうというというアナウンス

 

念の為、スーパーの会社にメールで問い合わせをしてみても、
「私たちには何もできない。でももし新しいアカウントを開くのならお手伝いできるよ」
という返信が返って来るだけでした。涙

では・・・そのお金はどこにいったのか?という疑問

さて、そのスーパーアニュエーションのアカウントに入っていたお金はどこにいくのかという疑問が出てきますよね。

そのお金は、問題が解決するまでATO に預けられる仕組みになっています。


この預けられているお金をATO heldといいます。

 

ATO-held super
ATO-held super is money we hold for you, paid to us on your behalf, that needs to go into your super.

 

このページには、my Govのオンライン上で、有効な他のスーパーアカウントに移行(トランスファー)できると書いてあります

なので、その通りに新しいスーパーを別の会社で自分で開設しました。(開設自体はそれほど難しいものではなかったよ。)

 

書いてある内容によると、次のプロセスとしては・・・

私が新しいアカウントを開設したことをATOが認識して、
my Govのページにトランスファーのボタンが出てくる

とのこと?!
半ば信じられない気もしますが・・・とりあえず待ちます。

 

しかし、待てど待てどまったくそのボタンが現れない!!!ほらやっぱり!

 

myGovへの反映が遅いのは予想していましたが、思ったよりも時間がかかっていたし、もうそろそろ解決したかったので。ATOに問い合わせしてみることに。ドキドキ

ATOへ1回目のお問い合わせ

1回目に電話したときには、初めに対応した人ではわからず、そのまま保留にされること10分。

で、答えとして返ってきたのは「わたしが持っているビザでは移行することができない」というもの。

 

話によると、学生ビザではトランスファーの権限がないということ

そのときは予想していた回答と違ったため、そのまま電話を切ったのですが。
よく考えたらどう考えても納得ができない。

 

その後いろいろ調べても全然同じような事例の人がおらず、確認ができない。

そのため専門家の人に聞いてみようと思い、メールで問い合わせしました。とても丁寧な方で、親身になって話を聞いて頂いたのを覚えています。
ですが、その方の回答も今までに前例がないのでわからないが、スーパーのアカウントに入金があればなにか変わるかも、ということでした。

 

なので、次回の入金まで待って様子をみたのですが。

それでも何も変化なし。

この時点で一番初めにこのことが発覚してから、10ヶ月以上経っていました。

ATOへ2回目のお問い合わせ

さて、もう埒があかないので、もう一度ATOに電話をします。再びドキドキ

 

そうすると、前回同様、初めに対応した人ではわからず、そのまま保留にされること数分。

すでに前回対応された人に言われたことを伝えていたので、この人はとてもわかりやすく説明してくれました。

 

要はこう言うこと。

 

・ワーホリ時代 スーパーアニュエーションを積み立てて、そのままオーストラリアから出国している。
・スーパーアニュエーションは本来、65歳に達したり定年を迎えた場合にしか引き出すことができない。
→ATO heldも同じルールが適用される。
・ワーホリ・学生ビザは、Temporary visa保持者(テンポラリービザ)なので、引き出しをするときには、Departing Australia superannuation payment (DASP)の手続きが必要になる。

 

ATO-held super
ATO-held super is money we hold for you, paid to us on your behalf, that needs to go into your super.

 

ただこのDeparting Australia superannuation payment (DASP)は、最終的にオーストラリアを出国するときにしか申請ができません

だから、「学生ビザが終わって日本に帰るときに申告してね、それまではATO heldで預けられてるから」。というものだったんです。

 

だから前回の人は学生ビザだと申請できない、と言ったんですね。2回目のそのお兄さんはとても優しく説明してくれました。(ありがたい)

 

なにせ事例がどんなに調べてもネットにもない、ましてやGovernmentのサイトにもそんな詳しいことは載っていない。穴が開くほどみていたのでDASPのことについても少し知識はありました。

 

DASPは引き出しするときに65%くらいがタックスで引かれてしまうので、手元に残る分はほんの少しなんです。(2021年時点なので、レートが変わっているかもしれません。引き出し手続きをお考えの場合は調べてみてね)

 

ATO-held super
ATO-held super is money we hold for you, paid to us on your behalf, that needs to go into your super.

 

だから、ほんの少しのお金のためにこの後、何年ももやもやするの嫌だなーと思いましたが、「ありがとう」と言って電話を切りました。

 

2年越しの問題が思わず解決した瞬間

そしたら、数日後、なんと私の銀行口座にタックスが引かれたATO held分のお金が振り込まれていたんです!(頼んでない!)

 

特に何も申請したわけではないし、書類も書いていない。
ただの問い合わせでATOに電話しただけだったのですが笑

そのへんが適当というか。

でもただのお問合せだけでこんな一瞬で解決するなら初めから電話しておけば、とか思ったのもあるのですが、まあとりあえず、解決はしたし、myGovにATOheldの金額も載っていないので、ほっとした次第です。笑

戻ってきた金額は先ほどの税が引かれた金額なので、ほーんの少しだったのですが、いろんなモヤモヤがなくなってまぁよかったのかな、と。

思いもよらぬように解決した瞬間でした。笑
(オーストラリアらしい解決の仕方といえば、そんなかんじです笑

 

【私みたいにならないために!】オーストラリアを離れるときは、とりあえず調べてから帰国すること!

 

ワーホリが終了するときに、周りの人に、返って来るならスーパーそのままにしておけば?と言われたことをそのまま鵜呑みにして、何も行動しなかった過去の私に反省。

 

オーストラリアでは待っているだけではだれも連絡してくれない & 誰も助けてくれない、そして自分で行動を起こすことがとても大切なのを学びました。

 

私のようにならないためには、知らないものはちゃんと調べて自分で解決する。そしてどうしてもわからなかったら専門家に聞いてみましょう。そのための専門家の方々です。

 

 

それでもわからなかった直接聞く!
そしてオーストラリアあるあるですが、担当者でも言っていることが違う!(特にお役所でも)なので、担当者の名前を控えておく。とても重要です。

 

帰国後、またオーストラリアに帰りたいなーと思っている方へ。今回の私の体験が参考になれば幸いです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました!(長くてごめんね)

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