国境が開き始めてきたオーストラリア。
ちらほら耳にし始めてきた「ホームステイ」という言葉。
在豪4年目に突入したわたしも、ワーホリ&学生を経験してきました。
ケアンズとパースの合計2回のホームステイを経験。
今だから「???」と思うこと、今だから「あのときはよかったな!」と思うこと。
期待と希望を胸に渡豪した、右も左もわからないわたしに待ち受けた、オーストラリア・ホームステイ体験記!
本日はイメージと現実の違いについて、つぶやいていきます。
【水が貴重なオーストラリアと言われて…】シャワーは1回10分以内!!!
ホームステイ先に着くと大体渡されるのが、ルールブックというもの。
その中にホストと一緒に生活をする上で守ってほしいことなどが書いてあります。
多分、オーストラリアのルールブックならどこにも書いてあるんじゃないかな、というのがこちら。
1回のシャワーは10分以内、洗濯は週1回。
理由としてはオーストラリアは乾燥しているため、水が貴重だからと言われています。
渡豪したてのときは「ふんふん、そうなのか」とも思いましたが、おそらくこれは夏に限った話。
冬になると(特にパースは)、雨の日がほとんどなのでこの理由は謎。
昔は本当に雨がなかったからそういうルールにしたのか。
ただ単に水を大量に使って欲しくないのか。わかりませんが。
現在は普通にパートナーと暮らしていますが、シャワーは10分以上入っていますし、洗濯も週2回はしていますが、水道を止められたこともないし、水道代がべらぼうに高いわけでもありません。
ホームステイをしていたときは、はじめはタイマーを持ってお風呂場に行ったりしました。
でもだんだんコツをつかめてくると最短で5分で終了するくらいまで成長しました!!(髪と体を一緒に流すと早く終わります)
仕事やスポーツなどでたくさん衣類を使っていて、週1洗濯はむずかしい!っていう場合もあると思うんです。だから、どうしても難しい場合は、ホストと話し合って交渉するのも一つの手です。
【多民族国家だからこそ】白人オージーの家族を期待するな
むかし、友達が言っていたことが今でも忘れられないこの言葉。
「オーストラリアにホームステイにきたのに、ホストがインド人だったから変えてもらおうかなー。」
ホームステイって実はいいビジネスなんです、知ってました?
海外から来た右も左も分からない留学生を受け入れて、一緒に住み、夕食と土日のご飯だけ出して、週に500ドル近くもらえる。
要は、一緒に住むことさえ我慢すれば、お金がもらえるんです。(悪い言い方をすれば)
もちろん一定のホストになれる条件をクリアすれば、シングルマザーだって、他国出身の人だってホストになれるんです。
言ってしまえば、一種のお金を稼ぐツールなんですね。
一方私たちは、「ホームステイ」っていうキラキラしたイメージがあります。
現地の家族と一緒に生活できて、夕飯は毎日一緒に食べて、休日は観光に連れて行ってもらう・・・などなど。楽しくて、華やかなイメージを留学会社から植え付けられたり(言い方・・・笑)。
確かに、ホームステイのいいところは、現地の人の生活を直接体験できたり、文化のちがいを理解する機会を与えられることです。
でもこの現地の人って、
要は「オーストラリアに住んでいる人だったら人種関係なく現地の人」って呼べるわけで。
だから、一番はじめにいった友達の言葉が何か引っかかったのを、今でも覚えています。
今の時代、ピュアな白人オーストラリア人ってすごく一部だと思うんです。
だからホームステイに着くときは、あまり妄想を膨らませず、白人オージー家族を期待しない方がいいと思います。
もしかしたら、中東出身かもしれないし、ヨーロッパ出身かもしれないし、シングルマザー・ファーザーかもしれないし、共働きかもしれないし、おじいちゃんかもしれない。
どんな人との生活であれ、いろんな文化の違いを身を持って体験できるいい機会だと思います。
【知らないが故に】パーティディナーでのタブーに直面
平日は基本ホストと夕食を食べますが、週末はたまに友達やご近所さんを呼んでパーティーディナーをするのがオーストラリア流。
わたしもホームステイをしていた時に、ご近所さんとバーベキューをしました。
そして、たまたまご近所の家族にも日本からの学生さんがステイしていたんですね。その学生さんと話したことは正直あまり覚えていませんが、その方が起こした「ある行動」がタブーなマナーだったことを遠くから見ていた私は気づいてしまいました。
ディナーテーブルで、自分に離れている場所にある並べられているサラダや塩などを取りたいとき、
あなただったら、どうやってそれを手に入れますか?
こういうシチュエーションって結構あると思うんです。
わたしも参加したこのディナー。8人くらいいたのかな、みんなでテーブルに座ってご飯を食べていました。
そのパーティにいた向こうの家族の日本人の学生さん。
その学生さんは、食事の最中に席を立ちサラダのボウルを取りに行き、無言でボウルを片手に自分の席についたんです。
そしてご丁寧に、自分の皿によそり終わったら、また席を立ってサラダを戻しました。
その場にいたホストの家族たち(大人たち)は、その方の行動を見て、
目を見開いて目配せをして「ありえない」という顔をしていました。(怖
それを見ていたわたしは、「あ、これはやっちゃいけないんだな」とその場で気づきました。
おそらく厳格なマナー違反ではないのかもだし、暗黙のルールだったのかもしれない。
よく映画とかテレビドラマでみませんか?みんなでディナーをしていて、
“Could you pass the salt for me, please?”
とかいうシーン。笑
結論言うと、一言声をかけてとって貰えばよかったんですが、日本人の文化とかそういう細かいところって違うと思うんです。その学生さんは、きっと家族たちが会話をしているところを遮るのが難しかったのかもしれないし、シャイだったのかもしれない。私でもきっとやっていたかもしれない。
日本ではOKだけど、海外ではマナー違反(逆も然り)とか、小さな文化の違いって、他人に言われないとわからないと思うんです。
そういう小さい「違い」がストレスに感じ、「辛いな」「家族と合わないな」と思ったりしてしまうのかも、と今になっても思います。
だから、そんな経験をすることもホームステイの意義なのかもしれません。
【農家のような暮らし】日が昇ったら起きて、日が沈んだら寝る
日本にいた頃は、10時に仕事が終わり家路に着く頃はもう日付変わっている、なんていう生活を送っていました。
それに比べて、オージーの暮らしはまるで農家のよう。
太陽とともに生活をします。
大体5~6時ごろから夜ご飯を食べ始めるのが結構普通。
私のホストは2回とも白人の現地育ちオージー家族だったのですが、どちらの家も夕食が早い!
その後は片付けをしてみんなでテレビを見たり、各々のことをします。大体9〜10時くらいになると、それぞれの部屋に入って行き、寝る準備。
かと思うと、みんな朝6時には起きていて、なんだったらマザーはその前にジムとか行っている強者…!!
平和というか。健康的というか。
当時の20代前半だったわたしにとってはとても新鮮な生活スタイルでした。
お子さんがいる家庭は特にその傾向が強いのはわかりますが、今でも友達は「こんな生活は普通よー」、なんていっていたのでオージースタンダードなのかもしれません笑
【素直になって受け入れれば意外とうまくいく】が、頑張っても無理なら話し合いが必要
わたしのホストはたまたま暖かい、受け入れ態勢の整っているファミリーでした。
これは本当に稀で、すごくラッキーだったと思っています。
友達の中には、
ファミリーから差別を受けたり、
悪い言葉(fワードとか)を常に使うファミリーだったり、
夕飯がパンだけだったり、
という家族もあったことを耳にします。
いろんな家族の形があります。
その人の生活にお邪魔させてもらうので、オージーが良い・悪い、人種が云々とか、ないと思います。
それが嫌だったら、自分でシェアハウスを探せばいい、それだけです。
日本の当たり前が世界の当たり前ではないこと、を理解して自分の行動を見直してみるのもひとつ。
向こうも理由があってそういう態度をとっているかもしれない、からホストとの話し合いも必要かもしれません。
ただ、不当に扱われていると感じたり、差別を受けていると感じたり、どんなに努力しても改善しないと思ったりしたら、斡旋会社や学校に相談するのも一つの解決策だと思います。
みなさんのホームステイが思い出に残る素敵な経験になりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。